
昭和レトロな街並みや古い建築、駅や路地裏の散策が大好きな皆さん、こんにちは!
今回のお散歩の舞台は、水都・大阪の中心に浮かぶ中洲「中之島」。 近代建築の宝庫として知られるこのエリアですが、実は川に架かる「橋」そのものが一級品のレトロ遺産であることをご存知でしょうか?
今回は、重厚な石造りとライオン像で親しまれる「難波橋(ライオン橋)」と、昭和初期の土木遺産が美しく生まれ変わった歩行者専用橋「錦橋」の2つの名橋をじっくり歩いて巡る、おすすめの昭和レトロ散策ルートをご紹介します。
1. 重厚な近代建築美!ライオン像が鎮座する「難波橋(ライオン橋)」
まず訪れたいのが、大正4年(1915年)に架け替えられた歴史を持つ「難波橋(なんわばし)」です。江戸時代から天満橋・天神橋と並ぶ「浪花三大橋」のひとつとして親しまれてきました。
迫力の阿吽(あうん)のライオン像と石造親柱
難波橋の代名詞といえば、橋の四隅の親柱にデンと腰を据える4頭のライオン像。彫刻家・天岡均一氏の作品で、花崗岩から彫り出された堂々たる佇まいです。 口を開けた「阿(あ)」と口を閉じた「吽(うん)」の姿をしていますが、神社などの一般的な狛犬とは左右の配置が逆になっているのも散策時の面白い観察ポイントです。
欄干の「みおつくし」と優美なバラ園階段
橋の上を歩くと、大阪市の市章「みおつくし」をモチーフにした優美な照明灯や、重厚な石の手すりが続きます。 さらに、橋の中央付近から中之島公園(バラ園)へと下りる石階段は、まるで劇場の舞台のような華やかさ。生駒ビルヂングなどを手掛けた宗建築事務所の宗兵蔵氏が設計に関わっており、細部のクラシカルな意匠に大正〜昭和初期の豊かな空気感を感じ取ることができます。
- アクセス:京阪中之島線「なにわ橋駅」直結 / Osaka Metro堺筋線・京阪本線「北浜駅」徒歩すぐ
2. 昭和レトロと水辺のモダン!可動堰の歴史を伝える「錦橋」
難波橋から土佐堀川沿いを西へ、歴史ある近代建築を眺めながら歩いていくと見えてくるのが、歩行者専用の「錦橋(にしきばし)」です。
昭和6年(1931年)建設「土佐堀川可動堰」の名残
錦橋はもともと単なる橋ではなく、昭和6年(1931年)に河川の水位調節や水質改善(潮の満ち引きを利用して川水を浄化する)のために作られた「土佐堀川可動堰(かどうえん)」の管理用通路として架けられました。 橋の下をくぐると、かつて水門を開閉していた機械室などの武骨でレトロな遺構が顔を覗かせ、まるで昭和の工場や古い映画のワンシーンに迷い込んだようなノスタルジックな雰囲気を味わえます。
街のギャラリーとして楽しむ散策ベンチ
1985年に橋面の美装化が行われ、「錦橋」と命名されて本格的な歩行者専用橋となりました。設計を手掛けたのは、日本のモダニズム建築を牽引した建築家・伊藤正文氏。 リズムよく並ぶ小窓(丸窓・角窓)のモダンなフレーム越しに川面を眺められるほか、橋上にはベンチと「大阪の古い橋を描いた錦絵」が飾られており、水辺の風を感じながら一息つける屋外ギャラリーになっています。
- アクセス:Osaka Metro四つ橋線「肥後橋駅」徒歩約2分 / 京阪中之島線「渡辺橋駅」徒歩約3分
難波橋・錦橋をめぐる昭和レトロ散策のまとめ
| 橋名 | 竣工年 | 主な見どころ・昭和レトロポイント | 最寄り駅 |
| 難波橋(ライオン橋) | 1915年(大正4年) | ・阿吽のライオン像 ・みおつくし照明灯 ・バラ園へ降りる石階段 | なにわ橋駅 / 北浜駅 |
| 錦橋 | 1931年(昭和6年) | ・土佐堀川可動堰の遺構 ・幾何学的な小窓とベンチ ・橋の錦絵ギャラリー | 肥後橋駅 / 渡辺橋駅 |
大阪・中之島には、中央公会堂や中之島図書館といった名建築だけでなく、歴史を静かに語りかける素晴らしい橋がたくさん残されています。 天気の良い休日に、カメラを片手に「難波橋」から「錦橋」へと川沿いをのんびり歩いて、水都大阪のレトロな風景を味わってみませんか?
